住宅ローンの審査に通らない理由と審査に通りやすくするポイント

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「住宅ローンの審査ではどのような点が見られているのか?」「他に借り入れ金があると住宅ローン審査に落ちる?」など、住宅ローンの審査について様々な疑問を抱いています。家を購入する人のほとんどが住宅ローンを利用している一方で、ローン審査に関する十分な知識を持っている人は少数です。この記事では、住宅ローンの審査基準と、内容と住宅ローン審査に通るためのポイントについてお伝えします。

住宅ローンの「事前審査」と「本審査」

住宅ローンには、「事前審査」と「本審査」があります。この2つの審査は何が違うのでしょうか。それぞれの審査の目的と審査される内容について確認していきます。

住宅ローン審査の目的

住宅ローン審査の目的は、将来的に融資額が回収できるのかを判断することです。住宅ローンは融資金額が大きいため、金融機関のリスクも大きくなります。融資後に返済が滞らないかどうか、返済ができなくなっても差し押さえなどで回収できるかどうかなどを確認するために審査が行われています。

正式な住宅ローンの申し込み前に行う「事前審査」

金融機関による住宅ローンの審査は、事前審査と本審査の2段階で行われます。

正式な住宅ローンの申し込み前に行われる事前審査は住宅の売買契約の前に、住宅ローンが借りられるかの目安を付けるために必要な審査です。事前審査に通らないと、住宅の売買契約を結ぶことができません。

詳細なチェックを行う「本審査」

住宅の売買契約を結んだら、本審査に進みます。本審査では、事前審査よりも詳細なチェックが行われます。事前審査に通っても、本審査で通らない場合もあり得る点に留意しましょう。売買契約書や重要事項説明書、登記事項証明書などのさまざまな書類を提出する必要があります。

住宅ローンの審査に通らない理由

銀行などの金融機関に住宅ローンを申し込んでも審査に通らない場合があります。審査に通らない原因はいくつか考えられますが、事前に原因を知って対策を行なっておくことで審査に通る可能性を高めることができます。審査に落ちる主な理由と注意点について確認していきましょう。

多くの負債を抱えている

複数の消費者金融から借り入れがある場合は、住宅ローンの審査が厳しくなります。返済額の大きさだけが原因ではなく、返済額が少なくても、何度も支払い遅延をしている場合は要注意です。金融機関は融資する相手が信頼できる人間かどうかを判断していることを意識しましょう。

税金を滞納している

住民税など税金や社会保険料などの支払いを遅延していると、ローン審査には通りません。審査を受ける前に滞納している税金などないか確認することが必要です。

年齢が高い

一般的に、住宅ローンは年配になればなるほど組みにくくなります。現在の年収が安定していても、10~20年後の状況は分かりません。また住宅ローン終了前に定年退職を迎える場合、安定した収入がなくなる点がリスクとして判断されます。また、住宅ローンの借り入れにあたって、団体信用生命保険(団信)に加入します。高齢になると、この団信への加入が厳しくなる点も審査が通らない理由の一つといえます。

金融機関が重視している住宅ローンの審査基準

世の中には多くの金融機関がありますが、住宅ローンの審査基準に関してはそれほど大きな違いはありません。ここからは多くの金融機関が定めている住宅ローンの審査基準の中でも、特に重視されている上位8項目に関して解説していきます。

完済時年齢

多くの金融機関では、住宅ローンを完済するときの年齢(完済時年齢)の上限が、80歳に設定されています。80歳までに完済できるどうかが基準のひとつなのです。

健康状態

住宅ローンを受ける場合、団信(団体信用生命保険)に加入する必要があります。団信とはローンを借りる人が死亡または高度障害状態になった場合、保険金によってローンが完済される保険です。団信は住宅ローンを受ける条件である場合がほとんどです。健康状態に不安があり条件を満たさない場合は、団信に加入できない可能性があります。

借入時年齢

住宅ローンを借り入れる時の年齢(借入時年齢)も条件の一つです。返済期間と完済時の年齢が考慮されます。

担保評価

金融機関は、返済が滞った場合に備えて、自宅を担保に設定します。物件を売却して返済に当てるときに、いくら回収できるかを評価しますが、物件の担保評価が融資額に見合わない場合、審査に落ちる可能性があります。

融資可能額(借り換えの場合)

借り換えの場合、現在の住宅ローンの借り入れ金額とのバランスで融資可能額が決まります。住宅ローンを借り換える場合は、新規の住宅ローンに比べて審査が厳しめになるため、希望よりも融資金額が減額されるケースもあります。

年収

金融機関ごとに異なりますが、一般的には下限年収が設定されています。年収は返済能力に直結するため、勤続年数と同様に金融機関が最も重視するポイントです。

連帯保証

一般的には住宅ローンを申し込んだ際に連帯保証人が求められることは少ないです。しかし、夫婦で収入合算する場合や希望借り入れ金額に対して年収が低い場合、自営業などの場合は連帯保証人を求められるケースもあります。

勤続年数

勤続年数については、勤続1年以上を基準とする金融機関が多いです。勤続年数を重視する理由としては、将来的に安定した収入を得られる可能性が高いかどうかを判定されます。

参考:国土交通省「平成29年度民間住宅ローンの実態に関する調査」結果報告書

http://www.mlit.go.jp/report/press/house01_hh_000082.html

住宅ローンの審査に通るためのポイント

ここまでは住宅ローンの主な審査基準について解説してきました。しかし住宅ローンの審査は一律ではなく、やり方次第で審査に通る可能性を高めることができます。ここからは、住宅ローンの審査に通るための具体的なポイントについてお伝えしていきます。

複数の住宅ローンの審査に出してみる

住宅ローンを受けたい際は、複数の住宅ローンの審査に出しましょう。審査基準は金融機関によって異なるため、一箇所の審査に落ちても、ほかの融資先が見つかることもあります。メガバンクだけでなくネット銀行にも申し込みをする、仲介する不動産会社とつながりの強い金融機関に相談するなど、様々な可能性を探ってみましょう。

借り入れは減らしておく

住宅ローンの審査を受ける前に、借り入れは減らしておきましょう。住宅ローン審査には、年収に対していくらまでなら貸しても安心かという基準(返済負担率)があります。返済負担率が上限に達すると審査が厳しくなります。消費者金融での借り入れやその他のローンも含まれるため、自動車ローンやクレジットカードのリボ払いなどは、なるべく返済しておきましょう。

申し込みの前はできるだけ転職しない

住宅ローンでは、勤続年数が主な審査基準になっています。住宅ローンの申し込みの前はできるだけ転職しない方が審査に有利になります。金融機関は安定した収入があるかどうかを確認しています。一般的な申し込みの条件には「勤続3年以上」と書いている場合が多いですが、実際は勤続1年以上であれば審査は可能です。

住宅ローンの審査は審査基準をおさえて準備をすれば怖くない!

マイホームの購入を人生で何度も経験する人は多くありません。そのため住宅ローンの申し込みに慣れている人もほとんどいないと言っていいでしょう。住宅ローンの審査は、様々な要因が審査に影響を与えます。こうすれば必ず住宅ローンの審査に通るというやり方がない以上、審査には不安がつきまといます。しかし、金融機関の定める主な審査基準に大きく逸脱していなければ、審査に通る可能性は高いでしょう。

今回の記事では住宅ローンの主な審査基準とその特徴、そして住宅ローン審査を通過するためのコツについてお伝えしてきました。特に意識していただきたいのが、複数の金融機関に住宅ローンを申し込むことや、審査前に借入金を返済することなど、自分でできる範囲で準備を行うことです。年収や勤続年数を急に増やすことはできませんが、自分にできる範囲での対策をとることで審査に通過する可能性を上げることができます。ぜひ、今回の記事が、住宅ローン審査通過にお役立てください。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

プロのアドバイザーへ相談しませんか?


▼西武開発公式ページは下記よりご覧ください。

▼その他、不動産のことでご相談なら下記WEBフォームへお問い合わせください。


WEB専用フォームはこちら

SNSでもご購読できます。