中古マンションの購入の費用と安く購入する方法

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新築に比べコストパフォーマンスの良さが人気の中古マンション。この記事に辿り着いた方は、中古マンションの購入を検討されていることでしょう。ここでは、不動産のプロである西武開発の営業担当が中古マンションの購入にかかる費用とより安く購入する方法についてお話しています。

1、中古マンションの購入にかかる費用

「中古マンションを買う」と言われた場合、ぱっとイメージするのは不動産広告でよく見る物件価格だと思います。

しかし、中古マンションの購入にあたって、かかるのはマンションの価格だけではありません。まずは、中古マンションの購入にかかる全体の費用を把握しましょう。

支払いのタイミングとかかる費用は下記の通りです。

(1)売買契約時

①手付金

売買契約時に物件の代金の一部を支払います。価格の目安は物件の10%前後です。

(2)引き渡しまでに

①印紙税

売買契約書に貼る収入印紙の代金となります。収入印紙で税金を支払う形になるので、税額は購入物件の金額により異なります。

②購入物件の残代金

購入物件の金額から手付金を除いた残金を支払います。

③仲介手数料+消費税

仲介会社に仲介手数料を支払います。仲介手数料は、中古マンション購入の中で最も大きな費用となります。物件の代金3.24%+6.48万円(税込)が法令で上限と定められています。

この仲介手数料を払うタイミングは法律では「取引終了後」という定めになっています。一般的には売買契約時に半分、引き渡し時に半分が主流なようです。これは双方の同意のもとで決められることですので、支払いタイミングの希望がある時は相談してみましょう。

④ローン事務手数料

金融機関に対し支払うお金です。ローンを組む際の事務をお願いする手数料となります。

⑤ローン保証料

保証会社に対し支払うお金です。万一ローンが支払えなくなった時の支払いを、保証会社に肩代わりしてもらうための保証料です。

⑥団体信用生命保険料

病気や事故などで万が一ローンが支払えなくなった時に代わりに支払ってもらうための生命保険です。

⑦火災保険料

こちらは名前の通り火災保険です。近年では地震保険と一緒にしたり、自分でプランを組めるケースも増えています。

⑧登録免許税(抵当権ならびに土地・建物の所有権)

購入したマンションに抵当権を設定するための税金です。マンションには土地の所有権も分割でついてくるため、そちらの転移手続き、建物の所有権もあわせて税金を支払います。

⑨登記手数料

上記の抵当権、土地・建物の所有権の移転登記手続きを司法書士に依頼するための手数料です。

⑩土地・建物の固定資産税

土地や建物には、毎年1/1時点で税金が課税されます。このうち購入日からの日割り計算で税金を支払います。

⑪土地・建物の都市計画税

こちらも土地・建物と同様です。購入日からの日割り計算で税金を支払います。

(3)引き渡し後

①リフォーム・リノベーション費用

リフォームやリノベーションを考えている場合、こちらの費用も必要となります。

②引っ越し代

転居のための引越し代です。

③新規で購入する家具代など(50万円~)

家具や家電、特に照明やカーテンなどは新たに購入する必要があるでしょう。部屋数や窓の大きさにより費用は異なります。

(4)入居後半年~1年半後

①不動産取得税

物件を購入して半年~1年半後に都道府県から不動産取得税の通知が来ます。こちらは不動産を取得した際にかかる税金で、1回きりのものです。この不動産取得税には軽減措置があり、建築が1982年以降で、床面積50~240平米であるなどの諸条件をクリアすれば、税金が安くなります。

軽減措置を受けるには申請が必要ですが、申請の仕方は自治体によって異なるため、物件の契約前に物件がある自治体ではどうか調べておいた方がいいでしょう。

(5)忘れてはいけない! 入居後にかかる費用

一戸建てに維持費が必要であるように、中古マンションにも購入後にかかる費用があります。住宅ローンだけを考えて「どうにかなる!」と思っても、他の諸経費もきちんと考えておきましょう。

①管理費

マンションの管理組合に支払う費用です。

②修繕費積立金

マンションの中・長期修繕計画に基づき管理組合に積み立てをするお金です。

③固定資産税・都市計画税

不動産取得税は、不動産を取得した際に一度だけかかる税金ですが、こちらは毎年の課税となります。

以上19項目が中古マンションの購入費用となります。

2、購入費用をコストダウンしたいと思ったら……

中古マンションの購入費用と一口に言ってもいろいろな費用がありますね。「もっと費用を抑えたい……」と思うのも納得です。ここからは小声ですが、不動産会社に勤めているプロだから言えるコストダウン術をお教えします。

(1)まずは削れる費用とそうでないものをわける

中古マンション購入にかかる費用は、上記でお話した通りです。この中で、削れるものと削れないものがあります。当然、税金は私達不動産会社ではどうにもしかねますし、家具などに関してはお客様の判断になります。

入居後の管理費や修繕費も削るのは難しいでしょう。となると、費用削減の対象となる項目はおのずと絞られてくるのです。

(2)仲介手数料を下げてもらう

最初から仲介手数料無料や半額を謳っているところもあれば、3.24%+6.48万円(税込)をきっちり受け取る会社もあります。あれ、不思議ではありませんか? 「どうして同じ仲介手数料なのに違いが出るの?」と。

実はこれにはからくりがあります。法令で定められている仲介手数料の上限は3.24%+6.48万円(税込)。しかし、これは「上限」であって、下限の設定は各仲介会社に委ねられています。

「じゃあタダにしてもらおう!」と値引き交渉するのはお勧めいたしません。仲介会社の役割は、売主と買主を繋ぐこと。仲介会社なくして、今の物件には出会えなかったのですから、その部分はきちんと評価しましょう。また、直接「仲介手数料を下げてほしい」というと角が立つ可能性もありますが、「予算が厳しくて……」と相談すれば、何がしかの部分で調整をしてもらえることはあるかもしれません。

①両手取引と片手取引

仲介手数料には「両手取引」と「片手取引」というものが存在します。

わかりやすく例えると、

<片手取引のケース>

ある物件を売ってほしいと売主Aが不動産会社Bに依頼

物件の情報を見た不動産会社Cが買いたいという買主Dを見つけた

この場合、関わっている不動産会社は2社。

売主A→不動産会社Bに

買主D→不動産会社Cに

それぞれ仲介手数料を支払います。

このように、仲介手数料とは「売買が成立するよう仲介した」業者に支払うものです。

それでは、両手取引のケースを見てみましょう。

<両手取引のケース>

ある物件を売ってほしいと売主Aが不動産会社Bに依頼

不動産会社Bは自社で買主を見つけてきた

この場合、関わっている不動産会社は1社。

売主・買主双方から不動産会社Bに仲介手数料を支払います。

両手取引は公平性の観点から問題があるのではという指摘もありますが、逆に両手取引であることを利用して、「仲介手数料無料」(売主から取り、買主からは取らない)や「半額」(双方から半額ずつもらい、片手取引と総計の手取りを同じにする)といったプランを作る不動産会社もあります。

(3)火災保険の不要な部分をカット

一昔前までは、火災保険と言ったら火災はもちろんのこと、水災・落雷・盗難などあらゆる保険のニーズが詰め込まれたパッケージ型が主流でした。これは保障が充実している分、保険料も高価で、住宅購入の際のハードルのひとつでもあったのです。

近年では、火災保険も自分でプランを選べるものが多くなっています。その際に、いらない部分を削ることで、保険料を安くすることができます。例えば、マンションの高層階なのに「水害」はいらないでしょうし、他に加入している保険とかぶる特約も双方を見比べて割りの良いほうを残すことができます。

その際に注意していただきたいのは、ご家庭で加入されている保険の特約の内、いずれかで「お子様の賠償特約」は残しておいていただきたいという点です。マンション入居後、思わぬ事故でその保険を使うケースが見受けられます。後の隣人トラブルを控えるためにも、こちらはぜひ残しておいていただきたい特約です。

(4)ローン保証料は安くできる

借りた金額や期間によって料金が変わるローン保証料は、借り方次第で安くできます。借りる金額や返済期間などを見直して、少しでも有利になるよう工夫しましょう。

(5)中古マンションでも住宅ローン減税の対象になる

中古マンションでも一定の基準を満たせば住宅ローン減税の対象となります。対象となる中古マンションは、

  • 築25年以内の耐火建築物、築20年以内の耐火建築物以外の物件
  • 一定の耐震基準をクリアしている物件
  • 贈与された家、もしくは、生計を一にする親族からの購入ではない物件

となります。

(6)可能な限りDIY

一から十まで業者に任せれば、その分コストがかかります。自分の手でできることは自分でやってしまうのも手段のひとつです。「日曜大工なんてとてもできない」と怖がらないでください。ごく些細な部分でも、コスト削減につながります。

具体的には、

  • 電灯の取り付け
  • カーテンレール、カーテンの取り付け

などです。

「え? それだけでいいの?」と思うかもしれません。が、どんな些細なことでも業者の手を借りればその分費用がかかります。

他に日曜大工が得意な方は、ご自身でリノベーションやリフォームに挑戦されてもいいでしょう。

3、まとめ

いかがでしたか?

今回は、中古マンションの購入に関わる費用と安く購入する方法についてお話させていただきました。せっかく中古マンションを購入するのならば、かしこくリーズナブルに購入したいですよね。

この記事があなたにとってより良い中古マンション探しの参考になれば幸いです。

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