「家づくりの基本! 失敗しない間取りのコツ」

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マイホーム購入で重要なものとして「間取り」があります。誰もが理想の住まいをイメージして家づくりを進めていきますが、マイホーム購入に費やせる予算は人それぞれ。そのため、自分の理想が100%詰まった家づくりができるのは少数派かもしれません。

だからといって家のなかの間取りを簡単に考えてしまうと、せっかくのマイホームも住んでみてから「住み心地がいまいち…」なんてことになってしまうでしょう。

そこで、間取りに悩みを抱えている方のために、事前に知っておいて欲しい間取りの考え方やチェックポイント、コツについてお話していきたいと思います。

1、「家事動線」を考えた間取りで生活にゆとりを持たせる

家のなかでは毎日のように、次のような家事が行われます。

  • キッチンで食事を作る
  • 洗面室で洗濯をする
  • 洗濯ものを干しにバルコニーに行く
  • 各部屋の掃除をする
  • 浴室やトイレの掃除をする
  • 玄関の掃除をする

このときの動く経路が「家事動線」です。マイホームを購入する家族のなかには、子育て中の世帯も多いものですよね。家事の時間と並行して育児もしていくのも、とても大変なことです。そこで、家事動線の距離をスッキリと短くできれば、子育ての時間も増えます。家事動線を短くまとめることで、快適な生活にも繋がります。

(1)動線をシンプルにして家事の作業効率アップ

毎日の家事で必ず通る家のなかの経路を線で繋げて考えてみましょう。

例えば、「洗濯」という家事ひとつをとっても、洗濯機のある場所から干す場所までの動線が単純だと楽ですよね。洗濯機を回している間に、料理をしたり、掃除をしたりと並行した家事を行うこともあるので、洗濯機がある洗面室とキッチンの出入りがしやすいように、隣に配置して動線をシンプルにします。横で移動できて、家事がとても楽になります。

逆に、何度もドアを開け閉めして、部屋の往復をして家事をしなければならない間取りだと家事の作業効率が落ちてしまいます。キッチンから廊下に一度出てから洗面室、洗面室から廊下を通ってキッチンへ…というような動線を複雑にする間取りはあまりよくありません。

キッチンや洗面室、脱衣室、浴室、トイレなどをまとめた場所にして、横で繋がる間取りだと動線がスッキリ。家事の効率があがり生活にもゆとりがでます。

2、家族構成が変わって部屋が足りなくなる…?

「今現在」のライフスタイルに合わせて間取りを決めてしまうこともあります。そこで注意したいのは、ライフスタイルは年々変化していくということです。家族構成の変化で「部屋が足りない」ということも将来的に起こる可能性もあります。

(1)子ども部屋をひとつしか作らないパターンの失敗例

「子どもが一人しかいない」「もう子どもは産まない予定だから」と、子ども部屋をひとつしか作らない方もいるかもしれません。ただ、将来的にその考えが変わることもあるでしょう。子どもが増えたときに「部屋が足りない」ことで、後悔するパターンもあります。

そんな場合でも、子どもたちがまだ小さいうちは、2人で一部屋を使うケースでもいいかもしれません。しかし、異性の兄弟だと年齢を重ねるにつれて一緒の部屋だと、不満が大きくなりますよね。そこで間取りとして考えたいのは次のような点です。

①ケース1:初めから2部屋用意する

もし面積や予算で可能ならば、初めから子ども部屋を2部屋用意しておくといいでしょう。

仮に子どもが一人のままでも、一部屋は来客用の部屋にしてもいいですよね。それに、収納部屋や書斎としての利用も可能です。

②ケース2:広めの部屋を一部屋作っておく

一般的に子ども部屋の大きさは、4.5~6帖程度でしょう。そこで、その倍くらいの帖数の広い部屋をひとつ確保しておく方法です。子どもが二人になったら間仕切りを設けて2つの部屋に分けることができます。

間仕切りは、家具やアコーディオンカーテンで分ける方法もあります。ただ、音は漏れてしまうので、勉強に集中できないデメリットもあります。そこで、費用をかけて壁を作ってリフォームすることも視野に入れておきましょう。子どもが独立して家を出ていった後に、間仕切り壁を取り払えば、収納部屋や趣味の部屋など自由な使い方もできます。

3、子育て世帯が注目…!リビング階段ってなに?

リビング階段とは文字通り、リビングのなかに階段があることです。「リビング階段」または「リビングイン階段」とも言われます。どちらかというと「子育てまっただ中」というような若い世代を中心に注目されています。

(1)リビング階段のメリット

リビングイン階段のメリットはどんなところでしょうか。

①子どもとの対話が増える

若い子育て世帯が注目するのは、このメリットでしょう。

家族みんなが集まるリビングのなかに階段があることで、2階にある子ども部屋に行くには必ずリビングを通るしかありません。子どもが学校から帰ったときに「ただいま」「おかえり」と顔を合わせて話すことができます。思春期の子どもの帰りが遅いときにも、帰宅時にリビングで起きている家族と顔を合わせて話すこともできます。

②家族のコミュニケーションにも役立つ

お子さんだけでなく、家族全員がリビングを通過しなければ玄関にも行けません。そのため、必然的に家族が顔を合わせる回数が増えるのです。外出や帰宅のときも一声かけることができるので、コミュニケーション不足になりにくいのかもしれませんね。

(2)リビング階段がデメリットとなる?

家族との対話を考えるとリビングに階段があるのはメリットが大きいですよね。でも、それ以外の点でデメリットと感じることもあります。

①暖房効率が下がる

階段で1階と2階で繋がることは、空気が通りやすくなります。夏にかけての爽やかな季節だと、1階と2階の窓を開けておくと風通しのよい空間にもなります。ただ、問題なのは暖房をつける季節。基本的に暖かい空気というものは上昇する傾向にあります。リビングで暖房をつけていても階段という空気の通り道があるため、寒くなってしまいます。

②来客のときに気まずいことも…

リビングに来客があったときに、2階にいる人がキッチンやトイレなどに行きづらいと感じることも多いでしょう。また、子どもの友達がきたときには、リビングを通らないと玄関との行き来ができず、身だしなみを整えないと恥ずかしい思いをするという親御さんの悩みも多く聞かれます。

4、リビングを2階にする間取りって?メリットやデメリットとは

家づくりのなかでも、家族が集まるリビングについて重要視する方は多いでしょう。リビングは家族が集い、コミュニケーションをとる場でもあります。

かつて「一戸建て」というと、リビングは1階にあることが一般的でした。しかし、最近の家づくりでは2階にリビングを作る間取りも注目されています。

そこで2階にリビングを配置する前に知っておきたいメリットやデメリットについて紹介します。

(1)2階リビングのメリットは?

①メリット1:明るい

2階にリビングを配置する大きなメリットとして、「明るい」という点があります。一般的に一戸建ての2階部分というのは、日光があたりやすいものです。明るい光が射し込むリビングなら、家族みんなが集まりやすい空間になりそうですね。

②メリット2:プライバシーが保てる

立地にもよりますが、道路に面して交通量が多い住宅だと、通行人の視線が気になるケースがありますよね。カーテンを閉めていても、何だか外から見られている気分になることも…。

しかし、2階にリビングを持ってくることで、カーテンを開けても通行人の視線を気にしなくてよいメリットがあります。

(2)2階リビングのデメリットは?

①デメリット1:階段の昇り降りが面倒になる

2階のリビングへの移動で、階段の昇り降りを何度もしなければなりません。玄関が1階ですから、訪問客がいれば、その都度1階の玄関に降りる必要があります。

買い物で荷物が多いときには、何度も階段を使って運ばなければなりませんよね。

また、小さい子どもがいる場合には、階段は注意しなければならない部分になります。年齢を重ねて足腰が弱くなると、階段の昇り降りが「面倒」から「辛い」ものへと変化します。

②デメリット2:子育て中の不安がでる可能性も…

2階にリビングを配置する場合の間取りの多くは、1階に寝室や子ども部屋があるスタイルでしょう。そこで不安となるのが、子どもとの関係です。2階にリビングがあるため、子どもの外出や帰宅に気づかないことも多いです。学校から帰った子どもが自分の部屋に直接行けば、コミュニケーション不足となってしまいます。

また、思春期の子どもが夜間に外出しても気づきにくいかもしれません。

(3)家族のライフスタイル、周辺環境を考えよう

このように、2階リビングにはメリットもデメリットもあります。日当たりやプライバシーの問題は、立地によるところも大きいです。「2階リビングが明るくていい」と思ってもリビングの窓の向き、隣家との間隔なども関係してくることなので一概に「良い」「悪い」とは言えません。

また、家族構成によってもリビングを1階にした方がいい場合、2階が適している場合もあるでしょう。家族のライフスタイルも考えながら、じっくりと検討していくことをおすすめします。

5、まとめ

各家庭の家族構成やライフスタイルにより、間取りに対して求めるものが異なります。それに、どれを優先するかという「優先順位」も変わるものですよね。

家族が多ければ子ども中心に考えてしまうこともありますが子どもは成長し続け、いずれは巣立っていく存在でもあります。「子ども部屋は足りる?」「使わなくなった子ども部屋はどうする?」というのも家づくりのときにしっかりと考えておきたい課題です。

また、毎日の生活の利便性を高めるために、家事動線を意識した間取りにすることも大事なことです。今現在の生活だけでなく、将来的なことも見据えて間取りを考えていくことをおすすめします。

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