中古マンションを購入する際の注意点と購入までの流れ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

新築マンションに比べれば、価格的にも購入しやすいのが中古マンションですね。

とはいえ、購入となると大きな買い物であることは間違いありません。購入する際どんなことに気をつければよいのかを知っておくと、失敗を防ぐ事ができスムーズに理想の物件を購入できます。

そこで、この記事ではマンションを購入する際にぜひ知っておいて欲しいポイントと、知らないと損をする可能性がある注意点についてご説明していきます。

1、知らないと損する! 中古マンションを購入する際気をつけたい3つの注意点


こちらでは意外と見落としがちな、でもぜひ頭に入れておいていただきたい注意点についてお伝えしていきます。

(1)管理規約チェック不足によるトラブル

中古マンションの購入を検討されている皆さんは、「新築マンションよりも安く購入できる中古マンションを購入し、自分好みにリノベーションしよう!」と考えていらっしゃるかもしれません。

リノベーションの魅力とは住まいを自分好みに大きく変えられる、というところです。しかし、実はここがトラブルの原因となる場合がありますので、注意が必要です。

例えば、購入後フローリングを全て張り替える内装工事を無事に終え、管理組合に申請を出したら「防音対策上、フローリングへのリフォームは認められない」と言われ、管理規約を改めて確認したら「フローリングへのリフォームは禁止」と書かれていることに気づいた、というケースもあります。

この例の場合は、交渉の結果なんとか認めてもらい元に戻す事をせずに済んだものの、「ダメ!」と言われればそれに従うしかありません。

面倒臭がらず管理規約に細部まで目を通しておくか、リフォームを予定している方は事前にどんなリフォームをするのかを管理組合に伝えておきましょう。

(2)管理費と修繕積立金が安くてラッキー! は大間違い

マンションに住む場合、必ず考えておかなければならないのが管理費と修繕積立金の2つ。物件を選ぶ際、この費用が安ければ安いほど得! と思っている方が多いようですが、実はそれは大きな勘違いなのです。

近頃の新築マンションの耐久性は50年とも100年とも言われていますが、そのためには当然のことながら状態を保つためのメンテナンスが必要です。

外壁の塗装や給配水管の老朽化対策など、築年数が経過すれば必ずメンテナンスしなければなりません。そしてそれらのメンテナンス費用はマンション所有者達で負担しなければならないため修繕積立金を積んでおく、というわけです。

なんとか売ろう!と管理費や修繕積立金を安く設定されている場合、かかる費用は一緒なので、「修繕したいけど積立金が足りない」ということが往々にしておこり、結局しわ寄せが住民達に跳ね返ってきます。

これまで毎月10,000円だった修繕積立金が一気に20,000円に上がってしまったという話も珍しくないため、他の物件と比較して安すぎる場合は十分に注意が必要です。

(3)購入前にチェックしたい重要事項調査報告書とは?

各マンションには必ずそのマンションの運営について全て書かれている重要事項調査報告書というものが存在し、有料ではありますがマンションの管理会社が発行してくれます。

この重要事項調査報告書では、修繕費の積立金額や大規模修繕の履歴や今後の計画、今の状況など書かれているため、中古マンションを買う上で一番と言っていいほど大切な書類です。必ず収支部分を確認しておきましょう。

なお、まれに修繕費の積立が足りなくて管理組合で借金をしているマンションというのもあります。

急な工事が必要な場合、修繕積立金で足りない部分は一時金として住民から徴収することがありますが、大きな金額の負担を避けるために管理組合で借入れをするというケースがこれにあたります。

ですが当然その分の負担は住民に跳ね返ってくるので、借入金が多く築年数が経っている場合はさらに修繕積立金への負担額が大きくなっていくことが予測されるため注意が必要です。

(4)ペット可は何匹までOK?

犬や猫を飼いたい場合「ペット飼育可」の物件を探されると思いますが、その際ちゃんと飼いたい頭数を伝えておくことが重要です。

「ペット可」と書いてあっても「犬か猫のうち1匹だけ」という条件をつけられていることも少なくありません。実際に本申込してから気づき、1匹手放さなければならないなど悲しい結果を招かないようしっかり確認しましょう。

2、中古マンション購入の流れ


それではここから注意ポイントと共に中古マンション購入の流れについて説明していきましょう。

(1)物件探しと大切な資金計画

「中古マンション買おう」と思ったら、まず物件探しをしたいところかと思いますが少し待ってください! 折角「ここにしたい」と思ったのに予算不足……となってしまっては意味がありません。
ですので、まずは最初に今の年収から返済計画を立て、大体いくらくらいの物件を購入できるのか調べてみましょう。
参考)価格.com住宅ローン比較シュミレーションサイト
では、ここから実際に効率的な物件を探す方法についてご説明してきます。一番効率的な物件探しの方法は、「インターネット」と「不動産会社」をうまく組み合わせて利用することです。

(2)インターネットでの情報収集

まず物件探しには何といってもインターネットでの情報収集が便利です。今はスマートフォン対応の不動産サイトも充実しているため、電車に乗りながら、カフェで、自分の好きな時間にチェックすることが出来ます。

「住みたい地域+中古マンション購入」などのキーワードで検索し、「ページの見やすさ」「情報の的確さ」などを元に各社のHPを比較した上でご自身が「ここ! 」と思ったサイトを2、3個見つけてみましょう。

大手の不動産検索サイトには「希望条件」を登録しておくとメールで新着情報を知らせてくれるサービスがあるので、大いに活用しましょう。

また、物件情報が見やすい不動産会社を見つけたらその不動産会社に電話やメールで問合せをし、「他にも条件に合致した物件があったらすぐに紹介してほしい」と伝えておくことをお勧めします。

(3)不動産会社での情報収集

不動産会社で物件探しをする場合は、大手不動産会社と地元にある中堅不動産会社両方に行くのをおすすめします。

理由は、売主は通常利用者の多い大手不動産会社もしくは売買実績のある地元の中堅不動産会社のいずれかに依頼するからです。
地元不動産に「中堅」と書いたのにも理由があります。あまりに小さな街の不動産屋には売主は余程のことがない限り依頼しません。ですから物件情報がとても少ないのですね。

地元不動産会社を選ぶ際は、ホームページがある程度の規模の会社を選びましょう。

中古マンションで立地がよい物件は早い者勝ちです。気になる物件を見つけたらすぐに問合せをし、内覧をしましょう。

3、物件見学する際に注意したいチェックポイント


実際に物件を見に行く際にぜひともチェックして頂きたい項目をまとめたチェックシートをご用意しました。ぜひプリントアウトをして見学の際に役立ててくださいね。

なお、チェックシートには記載していませんが、昼と夜とではずいぶん雰囲気が変わったりします。

治安がよいかどうか、周りの雰囲気はどうかなど、帰宅時間に合わせ実際駅から歩いてみるなどし、気になる点がないか必ず確認するようにしましょう。

4、物件決定・申込

いよいよ物件を決定して本申込をします。その際に気をつけたいことや、意外と知られていない物件値引きのコツなどをお伝えしていきましょう。

(1)値引きできる? できない? 見極めポイントはココ!

物件購入を決め購入申込書を提出する前に、値引きが可能かどうか調べてみる事をおすすめします。とはいえ値引きにこだわりすぎると機会損失をする可能性があるため、しっかりと見極めましょう。

①売主さんは早く売りに出したいと思っているのか否か

値引きの可能性が高い物件は「売主が早く売りに出したい物件かどうか」にかかっています。そのためにも物件がいつから売りに出されているか、を担当営業に聞いてみましょう。

売り出されてからの期間が長ければ長い程、売主はなるべく早く売りたい! と思っているため値引き交渉の可能性がでてきます。

②値引き交渉で本気度を見せる

ただやみくもに「値引きできませんかね?」などと言っても担当営業マンも動いてくれません。逆に「どうしてもこの物件が欲しい!」という意思が見えれば営業マンも交渉してくれます。

例えばこんな風に交渉してみてはいかがでしょうか?

「この物件がすごく気に入ったけれども、どうしてもキッチンのカウンターは昔からの夢でアイランドキッチンにしたいのでその分のリフォーム代相当くらい値引きして欲しい」

「この物件に住みたいけど予算が少しオーバーしてしまうので、当初の予算に近づけるため端数分は値引きして欲しい」

ただし先に書いた通り、これはあくまで売り出してからの期間が長く売主が「何としても早く売りたい」と思っているケースです。

値引き交渉は人気物件でもできますが、あまり値引きにこだわりすぎると、「他の人に先を越されてしまった」ということも起こります。
値引きが目的とならないよう気をつけましょう。

(2)購入申込書を提出する

「物件を購入する」という意思を示すものがこの購入申込書となります。この書類を提出する際に気をつけたいポイントをお伝えします。

基本的に購入申込書を提出した先着順に交渉権がありますが、価格の交渉結果次第で次順位の購入希望者に決まってしまうこともあります。つまり購入申込書を一番に提出したからといって必ず購入できるとは限りません。

前段で述べた通り、値引き交渉にこだわりすぎて先を越される場合があるため、人気物件やどうしても手に入れたい物件の場合は販売価格通りの金額で購入申込みをしましょう。

5、住宅ローンの事前審査


物件の購入申込書を提出すると、いよいよ住宅ローンの事前審査に進みます。これは売買契約をする前に、住宅ローン審査に本当に通るかどうか確認しておくためのものです。

この審査は銀行によって異なりますが、おおよそ5営業日程度かかります。なお事前審査が通れば、余程のことがない限り本審査に通らないということはありません。
住宅ローンの事前審査について必要書類や審査項目など詳しく知りたいという方は参考までにこちらをご覧ください。

みずほ銀行HP

6、売買契約締結

住宅ローンの事前審査が通ればいよいよ本契約です。売買契約時は契約書や重要事項説明書を元に口頭で説明をされますが、一気に説明されるため何が何だかわからない内に終わってしまった、というケースがほとんどです。

そこで契約書や重要事項説明書は事前にコピーをもらい、一通り目を通し不明な点がないようにし売買契約にのぞみましょう。

設備以外にもチェックしておきたいところがいくつかあります。見落としがちな以下の項目もあわせてチェックしましょう。

●売主が管理費や修繕積立金を滞納している場合もまれにあります。ある場合はどう対応するか確認しましょう。

●中古マンションの場合、瑕疵担保責任の期間は買主と売主とで話し合って決めるため、確認しましょう。

●駐車場は使用できる人が制限されている場合があります。決める方法などもチェックしましょう。

その他、聞き慣れない言葉やよくわからない項目があればチェックしておき、不明な点はすべて契約当日に担当者に一つずつ確認し、しっかり理解をしてから契約をするようにしましょう。

売買契約時にチェックしたいポイントについてはこちらをご確認ください。
西武開発様の売買契約時チェックリストのリンク

7、住宅ローン本申込


無事売買契約が締結される、といよいよ住宅ローンの本審査を行います。事前審査が通っていれば、余程のことがない限り本審査も通りますが、ご自身の状況に変化が合った場合はその限りではありません。

本審査が通るまで長くて1ヶ月程度かかることもありますが、大切な事は事前審査から本審査が通るまでは環境、条件を変えないことです。

例えば、新たな借り入れをしたり支払を延滞するなどは絶対避けたいところです。また転職などもこの期間は避けましょう。

なお、自己条件の変更による都合で住宅ローンが通らなかった場合、契約違反や自己都合による手付解除という扱いとなりますので注意が必要です。

ただし、こちらに落ち度がない(条件に一切の変更がない)場合については契約違反等になりませんのでご安心ください。

8、登記・残金支払いそして引き渡し


物件の引き渡しは大体銀行で行われるため、引き渡しの場には、売り主、買い主、不動産会社、金融機関担当者、司法書士などの関係者一同が集まり手続きを進めていきます。

そして、ローンの実行と残金の支払いをし、登記申請(売り主の抵当権抹消や所有権移転、新たに抵当権を設定)も同時に行うのが一般的です。
残金の支払いが終わるといよいよ鍵を受け取り、不動産引渡確認証に署名・捺印をすれば無事引き渡しとなります。

●残金支払いの内用は以下の通りです。
物件代金の残金(手付金を差し引いた売買代金)
管理費・固定資産税・都市計画税の精算金
登記費用(登録免許税等)
仲介手数料の残金

これで理想のマンションを手に入れることができました。あとは予定していたリフォームなどをし、より住みやすく心地よい住まい作りをするだけです。

9、まとめ

ここまで「中古マンションを購入する際の注意点と購入までの流れ」についてお伝えしてきましたがいかがでしたでしょうか?

マンション購入は人生において大きなイベントです。

中古マンションは特に早い者勝ちになってしまいがちなので、気に入った物件を見つけたらぜひ迅速かつ冷静にここに書いたチェックポイントなどを振り返りながら理想のマイホーム購入を実現してくださいね!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

プロのアドバイザーへ相談しませんか?


▼西武開発公式ページは下記よりご覧ください。

▼その他、不動産のことでご相談なら下記WEBフォームへお問い合わせください。


WEB専用フォームはこちら

SNSでもご購読できます。