買うべき土地と絶対に買ってはいけない土地の見分け方

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不動産を選ぶとき、避けて通れないもの――土地。新築・中古住宅はもちろん、マンションでさえ土地の所有権は分割されます。

でも、待ってください。

「良い土地」とは何を指すのか、本当に知っていますか?

この記事では、東京・埼玉に強い不動産会社西武開発の営業担当が、買うべき土地と絶対に買ってはいけない土地の見分け方について、お話しますね。

■土地選びはどうして大事なの?

「土地選びは大事」という言葉はよく聞かれます。では、どうして大事なのかはご存知でしょうか。

土地を購入して、家を建てる場合、地盤が脆弱だった場合は補強工事が必要になります。さらに、購入予定の土地が田畑である場合、田畑を建築に耐える土地にする造成費もかかってきます。

そういったことにならないよう、まずは土地の種類を知っておきましょう。不動産の売買で一般の方が目にする機会のある可能性のある土地を7つご紹介します。

(参照:不動産登記事務取扱手続準則)

  • 田・畑

農耕地で用水を利用して耕作する土地を「田」、用水を利用せず耕作する土地を「畑」と言います。

  • 宅地

建物の敷地を主にさします。建物に接続した形でのプールやテニスコートなど、その建物の維持や効用に必要なものも宅地の範囲内です。

  • 池沼

かんがい用水ではない水の貯留池

  • 山林

耕作の方法によらないで竹木の生息する土地

  • 原野

耕作の方法によらないで雑草、かん木類の生育する土地

  • 墓地

人の遺体又は遺骨を埋葬する土

  • 公園

公衆の遊楽のために供する土地

これらの区分は地目(ちもく)と言い、土地の登記事項に記載されているものです。この地目は変更することができますが、登記簿を見ることで、以前はどんな土地だったのかを知ることができます。

■良い土地の条件

では、さっそく良い土地の条件についてお話します。

  • 地盤が丈夫

家を建てる前提で土地を探している場合、これは絶対に譲れない条件です。前述した通り、地盤が脆弱だと追加工事が必要となります。また、過去に地盤沈下や液状化現象を起こした土地は、できるだけ避けた方がいいでしょう。

  • 災害に強い土地を選ぶ

天災の多い日本だからこそ、その土地が災害に強い土地であるかどうかのチェックが必要です。

とはいえ、目当ての土地を年単位で見張るのも無理な話です。国土交通省のハザードマップポータルサイトでは、現在の日本全国における自治体が発したハザードマップがすぐに確認できます。

こちらも一度チェックしてみましょう。

国土交通省ハザードマップポータルサイト

全国のハザードマップ情報が集結したサイトです。遠方の情報でも自宅ですぐに確認できます。

http://disaportal.gsi.go.jp/hazardmap/

  • 境界線がはっきりしている

土地のトラブルで最も多いのが境界線の問題です。「この木が目印」なんて話は昔のこと。現在では「境界標」が打ち込まれているケースがほとんどです。

この「境界標」が図面通りに打ち込まれていればいいのですが、現場の状況により難しいケースがあります。

隣人となる方に立ち会っていただき、後々禍根とならないよう、明確に線引きしましょう。

  • 住環境が充実している

住居用の土地購入の場合、住環境の良さも大切です。近くに商業施設や学校・教育施設があるか、子育て世帯には公園なども欠かせないでしょう。

自分たちのライフプランを考え、そこに必要な施設が身近にあるものが良い土地と言えます。

その他には下記の点も留意しましょう。

日当たりがいい

人が暮らすうえで日光は大切な要素です。日当たりの良さは譲れないポイントですね。あわせて近くに大きな建築物の建築予定がないか、あるいはそれが可能な土地がないか確認することもお勧めします。

○交通アクセスが便利

駅が近いなどの交通アクセスが良い土地だと暮らしやすいですね。通勤・通学の観点から土地を選ぶことも大切です

■要注意!一見良い土地に見えても、買ってはいけない土地のポイント

一見良さそうな土地に見えても、実は「買わない方がいい」という土地もあります。そんな土地に引っかからないよう、住宅建築を前提としてお話します。

  • 角地だけど道路に接していない

住宅建築に際して、住宅はどこか一面が4メートル幅の道路に接するよう規定が設けられています。道路に接していない場合は2メートルの道路を用意する必要があります。

角地でありながら道路に接していない場合、この道路を用意しなければならない可能性があるため、実際の土地面積より小さな家になってしまうのです。

  • 目の前の道路に消火栓が置かれている

一見、「なんの問題が?」と思うかもしれませんが、こういった土地の場合、車庫を作ることができません。

  • 土地の形がいびつ

土地の形が極端に長細かったり、狭小地、あるいは道路との高低差がある傾斜地だった場合、後々売ろうとしても買い手がつかない場合もあります。販売する時にも価値の下がらない土地を選びましょう。

  • 土地が周囲より低い位置にある

周囲より低い土地の場合、雨が流れ込んでくることが考えられます。地下水なども自分の土地に流れてくることが予想され、そうすると湿気がある土地ということになります。

日本において湿気は決して歓迎できるものではなく、こと住宅用地としては全くお勧めしない部類です。

  • 交通アクセスが不便

「駅まで1時間以上は歩く」「バス停までが遠い」などの土地です。若い間は多少の不便も乗り切れるかもしれませんが、老後のことを考えてみるとどうでしょう? 今と同じことをできる人は少ないのではないでしょうか?

  • 抵当権が入っている

「もう全部払い終えているから、あとは抵当権を消すだけだから大丈夫だよ」という売主の言葉を信じて代金を払ったのに、いつまで経っても抵当権が消えず、土地を手に入れることができないというトラブルは後を絶ちません。

こういったことのないよう、抵当権が消えるまで絶対に代金を支払わないようにしましょう。

これらは総じて「悪い土地」の特徴としてあげられます。が、どこに目を瞑り、どこまで妥協できるかは人それぞれです。「他の条件が悪くとも、この土地なら」という場所があれば、あなたにとって「良い土地」なのかもしれません。

■住宅用で土地を購入する際に気を付けたい5つのポイント

良い土地と気を付けたほうが良い土地の話をさせていただきました。さらに、住宅用で土地を購入する際に気を付けたほうが良いポイントをお話します。

  • 自分が探している土地の条件はしっかりまとめておく

土地購入に際して、全部自分一人でやるという方は珍しいでしょう。ほとんどの方は、まず代理で土地を探してくれる業者を選ぶと思います。

ハウスメーカーであれば、土地探しから協力してくれるところもありますし、私達不動産業者でも、協力できる部分はさせていただきます。

可能な限り、ご自身の希望する土地の条件やご予算、建てる予定の家のプランをまとめておいていただけるとスムーズにご案内できます。

と言いますのも、建築物の高さには土地ごとに規定があり、例えばイメージ通りの土地があったとしても家には建築制限がかかってしまうというパターンもあるからです。

理想に近い土地が見つかった時、どこまで折り合いをつけられるかも考えておいたほうが良いかもしれません。

  • 用途用地の分類はどこになっているか

用途用地では、そのエリアの土地をどのように使うのか定められています。この違いを知らないと、土地購入後に「こんなはずじゃなかった」となりかねません。

第1種低層住居専用地域

住宅以外の建築物が制限されている地域となります。住宅街のようなイメージを持っていただければ良いでしょう。

準工業地域

こちらは、住宅だけではなく工場もOKなエリアになります。前提として、環境悪化をもたらす恐れのない工業を営む工場のみという形になっていますが、何も知らずに土地を購入すると驚くかもしれませんね。

  • 図面の方位と現地の方位は合致しているか

家を建てるのに方位はとても大切なことです。と言っても、風水の話ではありません。

現実的に「日当たりのよい家」を求めるのならば、リビングは南側、といった配置になっていきますし、建築基準法でも北側に当たる家への配慮は求められています。

そこで問題になるのは、図面の方位は正確かどうか、です。実際に家を建ててから、「方位が微妙にずれていた。日照時間が短くなった」では困りますよね。

土地を見学に行く際には、方位磁針を持っていくようにしましょう。

  • 本当に土地面積は足りているか?

土地の面積=住宅面積ではありません。建ぺい率の問題などで、土地のある場所によって住宅を建てられる面積は限られています。高さもしかり。「土地」という言葉の中には、建築条件も含まれると考えておきましょう。

  • 自治体の福祉や補助制度は?

「土地を買う」というと土地そのものにだけ注目しがちですが、「住む土地」となれば総合的に考える必要があります。その場所に家を建てて住むならなおさらです。

具体的には、

  • 学校制度は?
  • 子供や老人の医療補助制度は?
  • ゴミ出しのルールは自分達で対応できるものか

などです。

これは自治体によって違いが大きく、道路一本挟んで全く状況が異なります。子供の医療が中学生まで無料の土地もあれば、ゴミの分別が全国でも有数なほど細かかったり、ゴミ袋が有料だったり。

どれもささいなことですが、生活はささいなことの積み重ねです。

これらを含めて初めて、「暮らしやすい土地」と呼べるでしょう。土地そのものだけではなく、周辺の環境や自治体の関わりも含めて判断してみてください。

■まとめ

いかがでしたか?

今回は、買うべき土地と買ってはいけない土地の見分け方についてお話させていただきました。住宅を建てるにあたって土地探しは欠かせない要素です。

将来のビジョンを描きながら、より良い土地を手に入れてください。この記事があなたの参考になれば幸いです。

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